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【エッセイ】雨の日の静寂さと、母の強さ March 15 ,2025

*この記事は2分で読めます

昭和の噺家、もちもちおです。

■雨の静寂

土曜日の朝、ベランダに出ると、しとしとと降り続く雨が目に飛び込んできた。哀愁を帯びたその降り方は、私の心を静かに落ち着かせる。嫌いじゃない、むしろ好きだと感じながら、今日という日に感謝の気持ちを抱いた。

■母の右耳

いつものように、母に週の定期連絡を入れる。すると、母の口から思いがけない言葉が飛び出した。「右耳がもう聴こえなくなってしまった」と。聴神経腫瘍の疑いがあるという。手術をするかどうか、まだ決断はできないらしい。それでも、電話をくれたことに「ありがとう」と、母の声は優しく響いた。その強さに、私はただただ心を打たれるばかりだった。

■緊張、心配、不安

母の言葉が胸に深く突き刺さり、緊張、心配、そして不安が押し寄せてきた。一日中、ソファーでただ時間を過ごしてしまった。何も手につかず、ただただ過ぎていく時間に、焦りと後悔が入り混じる。

しかし、こんな日もあるだろう。明日は、今日とは違う、メリハリのある一日を過ごしたい。そう願いながら、今日という日に、そして母に、感謝の気持ちを込めて一日を終えた。